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ヤンキーソングライターのバカムスコ翔が、2020年11月23日に新曲「振り向け!勝とう!」をリリースした。
3作連続リリースの締め括りとして発表された今回の楽曲は、世の中への応援歌であり、師匠と仰ぐファンキー加藤に扮するモノマネ芸人むらせも参加したMVが話題に。不良から音楽へ身を転じた経緯から楽曲、印象的なグッズについて、バカムスコ翔に話を訊いた。
取材・文:エビナコウヘイ
バカムスコ翔(以下、翔): 元々ブレインコミックスっていうグループをやっていて、その時は全国を回ったり、Zepp Tokyoでもライブをしていました。でも、"これをやったら面白くできるのに"っていうことが色々な制約でできないこともあって。自分自身で面白いことをやっていける時代になったなと感じていたので、ソロを始めて、仲間たちとインターネットを通じて面白くやり続けて3年目になります。
翔: 中学の終わり頃、HIPHOPが不良仲間の周りで流行り始めたんですよ。その後、家でいかついラッパーが歌っているHIPHOPのMVを見たときに”こんな人でも音楽ができるんだ、こっちの方がかっこいいし夢がある”って衝撃を受けて。それまで自分から何かをしたことはなかったんですけど、初めて渋谷のクラブに行って控え室のドアをドンドン叩いて、ステージに出してくださいって言って。最初は断られたんですけど、一年間毎晩のように通って歌詞を見せているうちに、5分だけ時間をやるって言われて、初めて自分で書いたラップを歌ったらめちゃくちゃ盛り上がったんです。その時、こんなに人に褒められたり喜ばれたりしたことはない、絶対これでやっていこうって思いました。
翔: 当時はメロコアブームで、イケている子たちはメロコアをやっていたんですよね。だけど僕は楽器も弾けないし、歌も上手くない。渋谷とかにいそうな怖い兄ちゃんがマイク一つで盛り上げている姿を見て、僕でもマイクとパワーさえあればやれるんだって感じたんですよ。
翔: KICK THE CAN CREWさんとかFUNKY MONKEY BABYSさんですね。ヤンキーというスタイルでいうと、氣志團の綾小路 翔さんです。僕は人と同じことはやりたくないんですけど、いざラップの世界に入ったら、俺はワルだぜみたい人が多かったので、面白い曲を作ったり、当時少なかった夢を歌ってみたりしたら、聴いてくれる層も変わっていって。その中で自分も変わっていったんでしょうね。誰かに喜ばれるっていうのが、一番自分にとって嬉しいことなんだなって気づいて。誰かが面白がったり、喜んでくれたりするっていうのを意識するようになりました。有名な先輩方からも”面白いことを自分でやっていきたいんだったら、どんどんやることを変化させながら追求してもいいんじゃない”って言ってもらえて。
翔: そうですね。僕みたいにかつて道を踏み外した人でも、きっかけがあれば変われて、周りも変わるっていうことを僕は自分で分かって。夢としては、少年院でライブしたい。くすぶってる子たちにも、俺みたいな人でもこうなれるんだって思ってもらいたいんです。他にも、理不尽なことや苦しい時に耐えられる力って、当時の経験がなければ身に付かなかったと思うので、ルーツとしても大事にしてます。
翔: 気持ちが沈むときはあったんですよ。無観客ワンマンも不安だったんですけど、元々ライブじゃなくてインターネットの活動を中心にやっていく考えだったので。自分のフィールドは変わってないと気づいてからは元気になりました。元々、2018年に17LIVE(イチナナ)でインターネット配信ライブの仕事をいただいたんです。始めた当初は、色んな人に「ちゃんとした音楽活動しないで配信ばっかりだ」って、結構バカにされる事もあったんですけど、配信のおかげでDJ KOOさんとお仕事させていただいて、結果も出てきて。続けていたら、色々な形で発信できることがコロナ禍の中でより明らかになって。皆が配信をやっているじゃないですか。配信の面白さに気付いてくれて嬉しかったですね。
翔: 今はこんなに色々なやり方があるんだよって僕を見て分かってもらえれば嬉しいし、俺もできるんだって思ってほしい。こんな状況でも、やり方次第でエンターテイメントを作れるのは信念としてあるので。皆が落ち込んでいる時でも面白いことをやるのがエンターテイメントだと思うし、自分の中では、2020年はとても活動を楽しめた1年でした。
翔: 今年、配信無観客ワンマンをやるにあたって新曲がないと面白くないと思って、曲を書いていたんですよ。コロナ禍で、どんな業界の人でも未来が見えない、見えない明日を生き抜くのは世界の偉人も僕らも変わらないと思っていて。なので、曲の内容もこの時代を頑張る応援歌として書きました。他には、曲を作っている時に、ファンキー加藤さんがベリーグッドマンさんとのコラボ曲をリリースしていて。「なんでコラボ相手が俺じゃないんだ、振り向いてもらうしかない!」ていう想いを込めて作りました(笑)。
翔: インディー時代に、ライブハウスで一緒になって。当時からファンキー加藤さんが僕を認めてくださって、それからもう15、6年の付き合いです。去年一緒にツアーを回っていたときには、「誰に何言われても、馬鹿にされてもいいからやりたいことやれ」って言ってくれて。今までそんな事を言ってくれなかったし、ちょっとは期待してくれているのかなって思いますね。良き先輩でもあり、親父みたいな感覚でもあり、一番恩返ししたい人です。
翔: 加藤さんのいい部分にやっぱり影響を受けているんですが、あの人ができないことをやってやろうっていう想いがあるんです。「振り向け!勝とう!」も、完成させてから本人に伝えてMVも見てもらったんですけど、大爆笑しながら「お前にしかできねえな」って言ってくれて(笑)。そういうことをやりたいんですよね。「ここまでやったか!」っていうことをやって、誰かの一生のうちの何分間に残れば嬉しいです。今回だと、結果的にファンキー加藤さんも喜んでくれたし、むらせさんも加藤さん本人と繋がってくださったりと、皆が良い方向に進んでくれたのが嬉しかったです。
翔: ソロで活動し始めた当初は一文なしで、その時に自分の雑誌「月刊KODERA」を作ったんですよ。毎月必ず完売してて買えない人が出てきて、CDより売れている。これは面白いなと思って(笑)。そのうち、雑誌をきっかけに別のお仕事をいただいたりして。インターネットの活動もそうですけど、遠方にいる人でも変わらず楽しめるものを作るのが目標で、そこはぶれてないですね。
翔: 単純に雑誌に出るのが夢だったんです。だけど、待てど暮らせどオファーが来ないので、自分で出すしかないと思って、雑誌の中でスポーツ選手になってみたり、俳優になってみたり(笑)。でも気づいたのが、買ってくれるファンの方って、自分が何をやっているかを見ているんだなってことで。内容も全部自分で企画を立てて編集して、発送も自分でやるんですよ。ファンの方がお金を出してでも楽しんでもらえるもので。付録も、僕が嫌いなトマトの栽培キットを付けて、育てて俺に食わせてみろ! みたいな(笑)。普通のライブの物販じゃ売らないようなグッズも作ったり、未だに「月刊KODERA」は重要なツールになっていますね。
翔: 僕はソロになってから、曲は必ずグッズと出したいって考えているんです。子供の頃って、おもちゃのおまけがついているお菓子を買ったじゃないですか。今の僕の音楽って、おもちゃ付きお菓子のお菓子の方なんですよ。おもちゃに価値をつけることによって、CDや音源を買いたいという人が出てくるから、グッズは毎回一番打ち合わせしているんです。なので、メルカリで自分のグッズが出ているととても嬉しいんですよね(笑)。ARTIST BASEで出すCDも、必ずグッズやオンラインサイン会と一緒に出すっていうのが今の僕のやり方ですね。
翔: 音楽だけでいいものが作れれば、それが一番いいと思うんです。でも、僕はそういう部類じゃないと思うので。だったら、意外なものをオマケにつけたりとか、いかに面白い事やれるか、人を楽しませられるかっていうのはずっと大事にしていきたいです。
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6月14日 男性 A型
学園モノや、ライフソング、自らが体験してきた独特のヤンキー的世界観を表現した歌詞や曲が得意。 先輩後輩関係を歌った代表曲『嗚呼、憧れのパイセン』 が、テレビ朝日系列「musicるTV」にて“耳に残る楽曲大賞”を受賞。フジテレビ「人生のパイセンTV」に主題歌と共に大抜擢され、Yahoo急上昇ワード1位、アルバムが Amazonランキング1位2位になる。何事にも挑戦したい「ヤンキーソングライター」。
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